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鼓膜切開

鼓膜切開刀の写真

鼓膜切開刀です

鼓膜切開とは急性中耳炎の膿や、滲出性中耳炎の滲出液を排出させるために行う治療です。

私が医師となった平成の初めの頃は鼓膜切開が必要な中耳炎は多かったのですが、最近は中耳炎も軽症化している印象があり、鼓膜切開を行わなければならない患者さんは激減しています。

よくあるご質問

鼓膜切開とはどんな治療ですか?

中耳腔に貯留した液を排出させる治療です。

急性中耳炎の膿・滲出性中耳炎の滲出液など中耳腔に貯留した液体を排出させるための治療です。この目的のために鼓膜切開刀という器械を使って鼓膜の一部に切開を入れて液体が外に流れるような穴を作ります。また、この穴より空気が入るので耳管を通って液体が鼻側に流れやすくなり、中耳腔の液体が減少します。

どのようにして鼓膜切開をするのですか?

患者さんにはベットの上で仰向けに寝ていただきます。

顕微鏡を用いて鼓膜をきちんと観察しながら、鼓膜切開刀を用いて鼓膜の一部を切開します。この際、耳の中にある耳小骨と呼ばれる小さな骨や聞こえの神経から離れている安全な場所を切りますので、聞こえが悪くなることはありません。

鼓膜切開はクセになるのですか?

そのようなことは無いと考えます。

鼓膜切開はクセにはなりません。
おそらく鼓膜切開の治療をしなければいけない中耳炎に罹患する患者さんは、中耳炎に罹り易く、中耳炎を繰り返しやすいと考えられます。そのため、中耳炎が再発して再び鼓膜切開の治療をする確率がそうでない患者さんに比べて高くなります。それがクセになるとしてウワサになっていると考えます。

鼓膜切開を受けると中耳炎に罹りやすくなるのですか?

そのようなことは無いと考えます。

すぐ上の質問の回答と同様に、鼓膜切開の治療をしなければいけない中耳炎に罹患した患者さんは、そうでない患者さんに比べて中耳炎に罹り易いです。
そのことが鼓膜切開をすると中耳炎になりやすくなると広まっていると思われます。